猫背をまっすぐにすると痛みがあり、いつも途中で諦めてしまいます

2015/10/08 2015/10/26

猫背だという自覚をしたのは半年ほど前のことです。週に三度ほどスポーツジムに通っているのですが、初めてピラティスのクラスを受けた際に、インストラクターの方から背中が曲がっていると指摘されました。

みんなの前に出されて姿勢を矯正されたのですが、正しい位置まで戻されると背中に痛みを感じます。猫背になった原因で考えられるのは、女性ですが１７０センチ以上の身長があり、それが気になっていたので無意識に前のめりになっていたのかもしれません。中学生くらいからこの身長ですから、かれこれ３５年は経過しています。

インストラクターの方は、私が背骨を真っ直ぐにすると痛がるので、無理はしない方がいいとおっしゃいました。何か骨に原因でもあるのでしょうか？背中が曲がっているので、顎の位置も下がっていて首に負担があるせいか、慢性の肩こりです。定期的にマッサージに通っていますが、全く改善しません。

曲がっているのは背中だけではなく、鏡で正面を見ると、左右の肩の高さも違います（右が上がっています）。整体で治してもらえると思って、３回ほど通いましたが、施術後は多少マシになったものの、翌日にはもう猫背に戻ってしまいます。少しでも治そうと思って背筋を伸ばそうと心がけるのですが、ゆっくり時間をかけて伸ばしたとしても途中で痛くなってしまい、いつも諦めています。

（５０代・お悩み期間１年）

猫背は骨盤矯正と軽い運動で治しましょう

整体にも３回ほど通って良くならなかったので諦めてしまったのですね。背筋も伸びないという事ですので背中や肩の筋肉もコリコリに固まっていると思いますが、背骨を真っ直ぐにすると痛みが出るのは骨盤が正しい位置にないのと、骨盤周辺の関節がこわばって固まり可動域が狭いので動かすときに背骨に負担がかかってくるためだと考えています。

当院では、まず背中全体の筋肉を弛めていきます。もしかしたらうつ伏せになるのも大変かもしれませんので、横向きになってもらって施術をいたします。背骨周辺の筋肉を弛めていって、骨盤周辺の筋肉も弛めます。

そして骨盤矯正の方も行います。矯正とは言っても骨をバキバキして動かすような施術ではなく、骨盤周辺の関節を数ミリ動かすだけの優しい施術になります。

関節を数ミリ動かすだけで効果があるの？と思うかもしれませんが、関節の可動域を広げる施術の場合は、力を入れすぎると周囲の筋肉が逆に抵抗して関節が動かないのです。ですのでゴクゴク軽い力の施術で十分効果がでます。

関節の可動域が広がると背筋も伸ばしやすくなっていきます。そして、背筋を伸ばしやすくするためには骨盤の安定が大事になってきますので、骨盤を保持するために必要な筋肉を刺激する簡単な運動もおこないます。

まずは骨盤周囲の関節の動きを良くしないと、運動もままならないと思いますので、骨盤矯正をやることと、骨盤を保持するための筋肉を鍛える運動をすることが必要になります。

参考までに簡単な運動を紹介します。

仰向けに寝ていただいて膝を曲げ股関節をできるだけ開いていきます。このとき足の裏はつけずに１０センチほど離しましょう。

この状態からお尻を上にあげていくのですが、注意することは背中や腰はできるだけ浮かさないようにして、お尻の尾骨のところを骨盤を回すように上げていくという事です。息を吐きながら、お腹の下の方に力を入れて上げていきます。股関節の付け根あたりに意識がいくようにしてください。上にあげたら１０秒ほど静止してからゆっくり元に戻すという動作を１０回ほど行います。できれば３セットほどやりましょう。静止する時間や回数は最初は少なくてもかまいません。無理して頑張るのではなく、正しいフォームでできるように心がけましょう。